「古い液晶テレビを買い替えたので前のを処分したい」「実家の押し入れにブラウン管テレビが眠っていて、捨て方が分からない」——テレビの処分は冷蔵庫や洗濯機と同様、法律で出し方が決められている家電のひとつです。本記事ではサイズ・種類で変わる料金構造を整理したうえで、購入店・家電量販店・自治体経由・指定引取場所への自己搬入・不用品回収業者の5つの処分方法と、ブラウン管特有の注意点まで実用的に解説します。
テレビは家電リサイクル法の対象家電
家庭用テレビは、エアコン・洗濯機・冷蔵庫/冷凍庫と並んで「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)の対象家電に指定されています。液晶・プラズマ・ブラウン管のすべてが対象で、種類を問わずメーカーによる再商品化(リサイクル)ルートに乗せる必要があります。
そのため、お住まいの自治体の粗大ごみとしては原則として収集してもらえません。費用は「リサイクル料金」+「収集運搬料金」の2階建て構造で、リサイクル券(家電リサイクル券)と引き換えに引取・搬入を行う仕組みです。制度の全体像は環境省の家電リサイクル法ポータルで確認できます。
テレビ処分の費用構造(サイズ・種類別)
15型以下と16型以上で料金区分が分かれる
テレビのリサイクル料金は、画面サイズ(15型以下/16型以上)と製造メーカーの組み合わせで決まります。同じメーカーでもサイズが1型変わるだけで料金区分が切り替わるため、引取依頼の前に必ず実機のサイズを確認してください。
サイズ判定は画面の対角線(インチ)で行い、外枠を含むキャビネット寸法ではない点に注意が必要です。15型と16型の境目にあたる機種は、本体ラベルや取扱説明書の型番から正式なインチを確認するのが確実です。具体的な金額は、家電リサイクル券センター(RKC)の再商品化等料金一覧で最新値を確認できます。
ブラウン管/液晶・プラズマ別の料金
料金区分は「ブラウン管式」「液晶・プラズマ式」で別カテゴリとして設定されているメーカーが多く、同じインチでも種類によって料金が異なる場合があります。倉庫・物置から発掘した古いブラウン管テレビを処分する場合も、サイズ+種類+メーカーの3軸で料金を確認しましょう。収集運搬料金は依頼先(販売店・量販店・回収業者など)で別途加算されます。
処分方法5選の比較
テレビの主な処分方法は次の5つです。費用感・手間・スピード・向いている人を比較表にまとめます。
| 方法 | 費用目安 | 手間 | スピード | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ① 購入店・買い替え店に引取依頼 | リサイクル料金+収集運搬料金 | 少ない | 買い替え納品時 | 新品購入とセットの人 |
| ② 家電量販店に持ち込み/回収依頼 | リサイクル料金+収集運搬料金 | 中 | 数日〜2週間 | 近隣に量販店がある人 |
| ③ 自治体経由(指定引取場所案内) | リサイクル料金+運搬料金 | 中 | 自治体次第 | 依頼先が分からない人 |
| ④ 指定引取場所へ自己搬入 | リサイクル料金のみ | 大(運搬必須) | 即日も可 | 運搬手段がある人 |
| ⑤ 不用品回収業者に依頼 | リサイクル料金+業者料金 | 少ない | 即日対応も可 | 急ぎ・複数品目同時 |
動作品で年式が新しい液晶テレビなら、リサイクルショップやフリマアプリで売却できる可能性もあります。ただし4K対応より前のモデルやサイズの小さなテレビは買取拒否が増える傾向にあり、ブラウン管はほぼ買取不可と考えてよいでしょう。
各方法の手順詳細
① 購入店・買い替え店に引き取ってもらう
新しいテレビを購入するタイミングで、配達と同時に旧テレビを引き取ってもらえます。家電リサイクル法では過去に購入した小売店にも引取義務があるため、買い替えでなくても以前購入した店舗に依頼できる場合があります。テレビは破損のリスクが高い機器のため、配達日にプロが引き取ってくれるメリットは大きいです。
② 家電量販店に持ち込む/回収依頼
近隣の家電量販店に直接持ち込むか、回収を依頼する方法です。買い替えを伴わない場合でも、ほとんどの大手量販店が引取に対応しています。来店時に家電リサイクル券を発行してもらい、店頭でリサイクル料金+収集運搬料金を支払う流れです。15型以下なら自家用車で持ち込みやすく、自己搬入に近い感覚で利用できます。
③ 自治体経由(市区町村窓口)
お住まいの自治体に問い合わせると、家電リサイクル法ルートに対応した収集運搬業者または指定引取場所を案内してもらえます。販売店が分からない、または閉店している場合に有効です。名古屋市など多くの自治体が窓口を設けており、家庭ごみ・資源・リサイクルのページから案内をたどれます。
④ 指定引取場所へ自己搬入
自分で指定引取場所まで運搬できる場合は、収集運搬料金が発生しないためもっとも費用を抑えやすい方法です。手順は次のとおりです。
- 郵便局で「家電リサイクル券」を購入し、リサイクル料金を支払う
- 家電製品協会の指定引取場所検索で最寄りの拠点を調べる
- 営業時間内にテレビを持ち込み、券と本体を渡す
液晶テレビは比較的軽量ですが画面割れに注意が必要です。緩衝材で覆い、車内では立てて固定するのが基本です。
⑤ 不用品回収業者に依頼する
引越し直前で複数品目をまとめて処分したい場合や、ブラウン管テレビなど重量物の搬出が困難な場合に向いています。ただし業者選びを間違えると追加請求や不法投棄のトラブルにつながるおそれがあるため、許可番号や見積書の発行可否などの確認が欠かせません。詳しい確認ポイントは悪徳業者の見分け方などの関連記事を参考にしてください。
ブラウン管テレビ特有の注意点
押し入れや実家に残っていることが多いブラウン管テレビは、液晶テレビとは別の難しさがあります。
- 重量がある:21型クラスで20〜30kg以上あり、1人での搬出は転倒・腰痛のリスクが高い
- 鉛などの有害物質を含む:ブラウン管のガラスには鉛が含まれており、不法投棄や不適切な解体は環境汚染につながる
- 買取はほぼ不可:地デジ非対応かつ需要が極めて少ないため、フリマ・リサイクルショップでの売却は期待できない
これらの理由から、ブラウン管テレビは無理にDIYで運ばず、家電量販店や不用品回収業者など搬出ノウハウのある依頼先を選ぶのが安全です。
ケース別おすすめの選び方
5つの方法は次のフローで考えると整理しやすくなります。
- 買い替えと同時に処分したい → ①購入店引取
- 近所に量販店があり時間に余裕がある → ②量販店
- 販売店が分からない/古いメーカー → ③自治体経由
- 15型以下+費用最優先+車がある → ④指定引取場所へ自己搬入
- 急ぎ/重いブラウン管/複数品目 → ⑤不用品回収業者
家電製品協会も「3秒でえらべる家電の捨て方」として同様のフローを案内しています。あわせて参照すると判断が楽になります。
よくあるご質問
テレビ台も一緒に処分できる?
テレビ台は家電リサイクル法の対象外で、家具扱いになります。自治体の粗大ごみとして出すか、不用品回収業者にまとめて依頼するのが現実的です。家電リサイクル券のルートではテレビ本体しか引き取ってもらえないため、テレビ台は別ルートを手配してください。
リモコン・B-CASカードは付けたまま?
リモコンは付属品扱いで処分可否は依頼先によります。B-CASカードは個人情報を含まないとはいえ、念のため抜いてから引き渡すのが安心です。HDDレコーダー連動機など個別ペアリングしている機器がある場合は、関連リモコンや配線をまとめておくと整理しやすくなります。
壊れたテレビでもリサイクル料金は同じ?
家電リサイクル法のリサイクル料金は状態を問わず定額です。映らない・電源が入らない場合でも金額は変わりません。ただし業者によっては破損具合で収集運搬料金や養生費を加算するケースがあるため、見積もり時に状態を伝えておくと安心です。
まとめ
テレビは家電リサイクル法の対象家電で、サイズ(15型以下/16型以上)と種類(液晶・プラズマ/ブラウン管)でリサイクル料金が変わります。買い替え時は購入店、急ぎなら回収業者、費用最優先なら自己搬入と、状況に合わせて5つの方法を使い分けてください。最新のリサイクル料金はRKCの料金表で必ず確認してください。
参考リンク
※本記事の制度・料金情報は2026-06-17時点で公開されている公式情報を参照しています。リサイクル料金は改定されることがあるため、依頼前に必ず最新の公式表をご確認ください。
